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秋が旬。ねっとり、ホクホクの里芋が美味しい!

satoimo

米よりも古い日本の主食「里芋」

今や芋と言えば、ジャガイモやサツマイモのことを思い浮かべることが多いですが、古く日本では芋と言えば里芋のことを指していました。東南アジア原産と言われる里芋ですが、縄文時代には日本に伝わり、稲作が始まるまで人々の主食として栽培されていました。
里芋は親芋に小芋、さらに孫芋とたくさんの芋が付くことから子孫繁栄の象徴として正月や結婚式などのハレの日にふさわしい野菜として愛されていきました。それだけに日本の食文化を語る上で重要な食材なのです。
その歴史が証明されるひとつとして、里芋が記録されている最も古い文献に万葉集があります。

『 蓮葉(ハチスバ)は、かくこそあるもの、意吉麻呂が家なるものは、芋(ウモ)の葉にあらし 』

里芋は古語では「ウモ」と呼ばれており、この一首は長忌寸意吉麻呂(ながのいみきおきまろ)という方が詠んだ歌ですが、内容は奥様に対して大変失礼な意味合いだと言われています。
さて、私たちが食べている里芋。それは実は根ではなく、地下の茎に当たる部分であることはご存知だったでしょうか。地上には丸い大きな傘のような形が特徴的な葉っぱが伸びますが、その葉柄はズイキとして食用されます。先ほどの一首もその葉を詠んだものでした。

その土地ごとに根付く里芋の品種

さらに文献を紐解いてみると、平安時代の延喜式には、里芋の栽培方法が記されています。
穀類がまだ豊富でなかった時代にかけて非常に重宝されたことがうかがえます。それほど里芋の栽培は歴史があり、そのため様々な品種が根付いています。
里芋は種ではなく、芋で増えます。大きく分けて、里芋の品種には4つ。1つ目は小さな小芋や孫芋がたくさんでき、これを食べる品種でねっとりとした粘りがあります。石川早生・土垂(どだれ)などが有名です。2つ目は大きくなった親芋を食べる品種で、ホクホクとした味わいが特徴です。たけのこ芋とも呼ばれる京芋と言った品種があります。3つ目が親芋と小芋の両方を食べることができる品種で、葉柄のズイキも食べられます。八つ頭(やつがしら)、唐芋(とうのいも)、赤芽芋、セレベスなどがあり、京料理などで使われるえび芋は、唐芋を栽培方法により大きく曲げた形に栽培したものです。4つ目が葉柄のズイキのみを食用にする品種で蓮芋という品種の芋の部分は硬くて食べられません。
兵庫県内にもこの里芋の在来品種は、他の野菜に比べ多くあります。小野芋や田能芋、いご芋、八幡の芋、大門の里芋、姫路のえび芋など今もなおその地域地域で種を絶やさないよう栽培と普及に努めています。
栄養価では主食代わりとなっていたほど糖質を含み、ビタミン、ミネラル、植物繊維も豊富な野菜です。カロリーも芋類の中では最も低いため体脂肪がきになる方にもオススメができます。